
しいたけ栽培の歴史は、いまから約400年前のこと、江戸時代の初期に始まったと言われています。
そこからどのように私たちの生活に欠かせない食材になっていったのでしょうか。
栽培の歴史は、約400年前の江戸時代からと言われていますが、発見されて食されたのはもっと前のことなんです。
1.しいたけの歴史
日本では鎌倉時代には食べられていたようで、「典座教訓」という書物には「日本の僧が中国に留学した際、地元の老僧が乾しいたけを買いに来た」という逸話が残っているそうです。
室町時代には、しいたけを将軍に献上したという記録もあるといわれています。
栽培が行われるようになったのは江戸時代で、生産量が増えるにつれ広く浸透していきました。
そして明治時代の中頃には乾燥用しいたけの原木栽培がスタート。昭和中期頃からは菌床栽培による生しいたけの栽培も始まったそうです。
最近ではヨーロッパやアメリカでもしいたけが食べられていて、アメリカでは「Shiitake」という名前で店頭に並んでいるそうです。
2.時代ごとの出来事

しいたけの歴史を、時代ごとに見ていきましょう。
平安時代
広葉樹の倒木に発生した野生のしいたけを採取。
鎌倉時代
大陸へしいたけを輸出。
室町時代
伊豆の円城寺が将軍足利義政にしいたけを献上。
安土桃山時代
豊臣秀吉が好んでしいたけを食べた。
江戸時代
【長木法】
秋に伐採したドングリの木をそのまま放置しておき、数年後にしいたけが発生してきた部分だけを玉切り、ほだ木として管理する方法。
【鉈目式栽培法】
伐採した原木に、飛散しているしいたけの胞子が付着・活着しやすいように、ナタ目を入れる栽培法。同じようにしてヒラタケやエノキタケを栽培していた。
渓流を堰き止め、ほだ木を浸水してきのこを発生させることもあった。
明治時代
【菌糸液接種法】
玉切った原木を、しいたけの胞子あるいはほだ木のくずを溶かした水にひたした後に管理する方法。
大正時代
【埋め木法】
しいたけが発生したほだ木の材片を、新たに玉切った原木に埋め込む方法。
昭和時代
【純粋培養種菌接種法】
純粋培養されたしいたけ菌糸(種菌)を玉切った原木に植え付ける現行法(昭和10年以降)。
現在では、なめこ、ヒラタケなども同様に栽培されています。
【昭和10年】しいたけの生活環の解明
3.しいたけは大分県から
しいたけの栽培が始まったのは1600年代中頃といわれており、大分県佐伯市で炭焼業を営んでいた男性が炭焼用の木材にしいたけが自然発生しているのを発見したことがきっかけとされています。
その当時には自然に発生したしいたけを次々と採ってきては食糧として利用していました。
多分その時代にはとても貴重なものであったに違いありません。
3-1.しいたけ発生の原理

山で仕事をしている人たちは、自分の仕事場の近くで自然発生しているしいたけを探し求めて食べていたわけです。そんな生活が続くうちに、しいたけについて色々なことを知り、覚えました。
- まず第一に、しいたけが発生しているのはすべて枯れ木であって、生立木には決して生えないこと。
- そしてさらに、同じ枯れ木であってもなにかの弾みで傷ついた伐採木から多くのしいたけが発生していること。
それ以来、ナタで原木に切込みを入れてしいたけ菌を付着させての栽培が250年ほど続きます。
しかし、1942年に京都大学の学生が、しいたけ菌を培養した木片を原木に接種する純粋培養技術を発明。
種駒種菌が開発されたことで、効率よく植菌ができるようになって全国各地に普及し、きのこの産業化に大きく貢献されました。
4.なぜ大分県?

それでは、しいたけの採取が始まったのがなぜ大分県だったのでしょうか。
4-1.地形的な理由
しいたけが大分で見つかった理由、それは湿度が関係しているのではないかと考えられています。
大分県は、地形的な面で、しいたけの生育に適していたのではないかと考えられます。これは、特に雨が降りやすいことなどが影響しているということです。
5.現在のしいたけの生産量
乾燥しいたけで、日本全国の生産量を見ていきましょう。
日本では現在、年間で2,634.6tもの乾燥しいたけが生産されています。
ランキングで見ると、
1位・・・大分県(1,038.3t)
2位・・・宮崎県(476.9t)
3位・・・熊本県(208.8t)
となっています。
九州が大部分を占めているんですね。
6.私たちあすなろの菌床しいたけ

私たち株式会社あすなろは、菌床栽培によってしいたけを生産しています。
菌床しいたけを栽培するには、ハウスで湿度や酸素、温度管理が必要です。
逆に言えば、それらを管理できる場所や人がいれば、どこでも栽培できます!
だから近年では、菌床しいたけがたくさん出回っているんですね♪
▼私たち、あすなろの菌床しいたけの栽培方法を大公開しているので、ぜひご覧ください。
【しいたけの栽培方法】大公開!私たちのシイタケは自然水を使って無農薬で大切に育てています!
6-1.自宅で菌床しいたけを栽培する場合
菌床しいたけは小さなスペースでも短時間で効率よく収穫でき、一年中栽培できるのも魅力です。
まずは最初から菌が植え付けられている栽培キットを購入しましょう。
①購入した菌床を開封する
②栽培容器または袋に入れる
③直射日光が当たらない場所に置く
④菌床が乾燥していないかこまめにチェックする
⑤乾燥時は霧吹きなどで水分を与える
⑥10日~2週間ほどで収穫
菌床は2~4回ごどの収穫が期待できるので、買うよりもお得に楽しく食べれるのが魅力です。
2回目以降は次のしいたけを育てるために菌床のメンテナンスが必要です。
ポイントは休養と水分補給。
しいたけを大きくたくさん育てるにはコツがあります。
それを紹介している記事があるのでご覧くださいね。↓↓
7.原木しいたけにはクヌギの木

それでは、原木しいたけの場合どうなんでしょうか。
原木しいたけと聞けば、木からしいたけが生えてくることは多くの人が知っているでしょう。
しかし何の木が適しているのか知っていましたか?
それが「クヌギの木」なんです。
生産量1位の大分県では、面積の約70%が森林に覆われています。森では杉やヒノキの植林ももちろんさかんですが、昔の自然に多かったのが、クヌギの木です。
クヌギの木とはドングリが実る木の一種です。
7-1.なぜクヌギが原木しいたけに適しているの?
クヌギがなぜ原木に適しているかというと、まず成長が早いからです。
苗から植えても、いったん伐採した切株も、10~15年すると木材として利用できるほどのサイズに成長するんです。
また、クヌギの木は適度な水分を保てる上、養分も豊富です。
菌を打ち込み、1年半かけてじっくり寝かせている間、この水分と養分のおかげで原木に菌糸が十分に行き渡るため、良質なしいたけがたくさん発生するのです。
8.菌床しいたけの“菌床”にも「クヌギの木が使われている」

菌床の原料は「オガ」です。
しいたけを人工的に栽培するための菌床はクヌギやコナラ、ブナ、エノキなどの広葉樹のオガを使うのが一般的です。
8-1.私たちあすなろの菌床

しいたけの菌床栽培は、原木栽培に比べると手間がかからず、採取できる量も安定していて、なおかつ一年中収穫できるというメリットがあります。
菌床は、オガ粉にフスマや米ぬかなどの栄養分を混ぜ、しいたけが生育するのに最適な培地をつくることから始まります。

私たちが重視しているのは、「安全な原材料しか使わない」ということ。
オガ粉は国内産のものだけを使っています。
このオガ粉に水と広島県産の牡蠣の殻を中心にした栄養分を混ぜるだけで、農薬やホルモン剤などは一切加えていません。
▼詳しい菌床の作り方を別の記事にて紹介しているので、ぜひご覧ください。
【しいたけの栽培方法】大公開!私たちのしいたけは自然水を使って無農薬で大切に育てています!
9.まとめ
しいたけの歴史はいかがでしたでしょうか。
しいたけの栽培は、大分県から始まったんですね。
原木しいたけから始まったしいたけの歴史は、今や菌床しいたけに広がり、お店に並ぶ商品のほとんどが菌床によって作られたものになっています。
歴史を知ると、しいたけの見方が変わってきます。
あすなろではこれからも、皆様のもとに美味しいしいたけを届けられるよう、しいたけ作りに励んでいきます!