
秋の味覚と言われ低カロリーで健康に良いとされているキノコ類。
最近では秋だけでなく一年中あちこちのスーパーで様々な種類を見かけるようになりました。
栄養を沢山とりたいけどどのきのこを買ったらいいの?と考えたことはありませんか?
きのこには食物繊維、ビタミン、ナイアシン、抗酸化性成分など、たくさんの健康成分が含まれています。
きのこ別にどれくらい栄養があるのかまとめてみました。
栄養価の高いきのこランキング【食物繊維編】
きのこには食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維とは、炭水化物から糖質を除いたものです。
食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類に分けられています。
どちらも体内には吸収されませんが、健康のためには大切な役割を果たしており、「第六の栄養素」ともいわれ、近年重要視されています。
食物繊維が不足すると、腸内環境の悪化につながることがあります。また、適度に摂取することで腸を刺激し、便通を促す働きがあるといわれています。
一方で、過剰に摂取するとお腹の調子を崩すこともありますので、バランスよく摂るようにしましょう。
それでは、食物繊維部門、堂々の第1位は……?
1位:きくらげ
食物繊維ランキング、第1位に輝いたのは「きくらげ」です!
生のあらげきくらげには、100gあたり5.6gの食物繊維が含まれています。

成人女性の食物繊維の目標量は、多くの年代で1日18g以上とされているため、100gでその約3分の1を摂ることができます。
きくらげは、キクラゲ科キクラゲ属に分類されるきのこの一種です。
名前や見た目からクラゲの仲間と思われがちですが、実は私たちが普段食べているしいたけなどと同じ「きのこ」の仲間なのです。
世界中に分布し、天然のものは広葉樹の枯れ木などに生育しますが、現在流通しているものの多くは人工栽培されたきくらげです。
日本や韓国、中国などでは古くから食用として親しまれてきました。
2位:松茸
2位は松茸です。100gあたり4.7gの食物繊維が含まれています。
マツタケはキシメジ科キシメジ属のキノコで、主にアカマツなどの林に自生します。未だ人工栽培が確立されておらず、自然のなかでも繁殖しにくいことから、貴重なキノコで価格も高いのが特徴です。
朝鮮半島や中国から輸入されるものは日本産マツタケと同種のものですが、欧米から輸入されるマツタケには別種のものもあります。
昔から「香り松茸、味しめじ」という言葉があるように、松茸といえば独特の香りが特徴ですよね。
この香りには「マツタケオール」などの香り成分が関係しています。

3位:しいたけ
3位はしいたけで、菌床しいたけには100gあたり4.6gの食物繊維が含まれています。(※原木しいたけの場合、100gあたり5.5g)
しいたけは煮ても焼いても美味しく、食物繊維のほかにも炭水化物、たんぱく質、脂質、カリウム、マグネシウム、ビタミンD、エリタデニン、βグルカンなどが含まれています。
椎茸には、菌床しいたけと原木しいたけの二種類あり、「菌床」「原木」というのは栽培方法のことです。菌床栽培が「人工栽培」と呼ばれるのに対して、原木栽培は「自然栽培」と呼ばれています。
菌床しいたけは、おがくずを固めたブロック(菌床)に種コマを打ち、湿度の高い真っ暗な室内で発生を促して育てられます。
人工的に養分を与えることで、3〜6ヶ月のサイクルで次々に収穫できるので、1年中出荷ができるのがメリットです。
原木栽培の場合は収穫までに2年間かかるので、菌床栽培はしいたけ業界に革命をもたらしたと言えます。

きのこで食物繊維を摂ることのメリット
きのこで食物繊維を摂ることのメリットが大きく分けて3つあります。
腸内環境を整える
これは聞いたことのある方が多いのではないでしょうか。
食物繊維を摂ることで、便の体積を増やして排便をスムーズにしたり、善玉菌を増やして腸内環境を改善したりと、お腹の調子を整えてくれます。

血糖値の上昇を抑える
血糖値が上がるというのは、糖を消化・吸収してできるブドウ糖が、エネルギーとして体内に運ばれている証拠です。
食物繊維には、食事で摂った糖の吸収速度を緩やかにして、血糖値の急激な上昇を抑える作用もあるのです。
血中コレステロールを下げる
血液中のコレステロールが増えると、血管に負担がかかり、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などのリスクが高まってしまいます。
食物繊維をしっかり摂取することで血中コレステロール値を下げて、そのような生活習慣病のリスクを下げる効果が期待できます。

栄養価の高いきのこランキング【カリウム編】
続いて、カリウムの多いきのこのランキングをご紹介します。高血圧に効果的な栄養素として、最も知名度が高いのはカリウムではないでしょうか。
カリウムはアルカリ金属に属する元素ですが、栄養成分としては、野菜や果物に多く含まれるミネラルとして知られています。
カリウムが不足すると、脱力感、食欲不振、筋力低下、不整脈などの症状を引き起こすことがあります。ただし、一般的な食事を摂っている方が、カリウムの欠乏症になることはまれです。ダイエットなどで無理な食事制限をしている方は注意しましょう!
1位:ぶなしめじ
カリウム部門1位に輝いたのは、ぶなしめじです。100gあたり340mgのカリウムが含まれています。
スーパーで必ずと言っていいほど見かけるぶなしめじは、炒め物や汁物に入れることで、とてもいい味を出してくれるので、きのこの中でも人気の高い食材と言えます。
生食をすることはありませんが、クセがないため、煮物や炒め物など、あらゆる料理に使えますよね。

2位:マッシュルーム
カリウム部門2位は、マッシュルームです。マッシュルームには、100gあたり310mgのカリウムが含まれています。
マッシュルームには、ホワイト種、クリーム種、ブラウン種など、さまざまな種類があります。
キノコとしては珍しく、加熱せずに薄切りにして、サラダなどで生食することもあります。
ただし、生のマッシュルームには「アガリチン」という成分が含まれているため、生食する場合は新鮮なものを選び、食べ過ぎには注意しましょう。

3位:えのき
カリウム部門3位はえのきで、100gあたり270mgのカリウムが含まれています。
えのきは美肌とダイエットをはじめ、病気予防や肉体疲労回復、そして精神的なストレス対策といったように、美容と健康の面でも注目されています。
旬の時期は11~1月の冬の時期とされていますが、室内で光を遮断した環境で栽培されるため、一年中スーパーで購入して食べることができます。
えのきの野生種は、光を遮断した環境ではないため、茶色っぽい色をしているんです!
そんなえのきは、比較的手頃な価格で購入できるので、お財布にも優しいですよね。

きのこでカリウムを摂るメリット
きのこでカリウムを摂るメリットとして2つご紹介します。
体内の浸透圧を調整する
カリウムは、細胞内液の浸透圧を調節して一定に保つ働きがあります。
また、ナトリウムを身体の外に排出しやすくする作用があるため、塩分の摂り過ぎを調節するのに役立ちます。
もし大量に摂取した場合でも体内の調節機構が働くので、通常、カリウムが過剰になることはまれであると言われています。
血圧低下
カリウムには、体内に残ってしまった余分なナトリウムを排出する作用があるため、血圧を下げる効果が見られます。

栄養価の高いきのこランキング【オルニチン編】
つづいて、オルニチンという栄養素をたくさん含んだきのこをご紹介します。
「二日酔いの朝は、しじみの味噌汁を飲むとよい」という話を聞いたことはないでしょうか。これには、しじみに含まれるオルニチンの作用が関係しています。
オルニチンは、血液によって全身を巡り、さまざまな働きを行っていますが、中でも肝臓の機能をサポートする働きがあることがわかっています。このため、二日酔いの時によいと言われているのです。
なので、「オルニチン=しじみ」という結びつきを持っている人も多いと思います。
だけど実は、きのこ類の中にもオルニチンが豊富に含まれているものがあるんです。
オルニチン含有量ランキングで1位に輝いたのは・・・
1位:甘シャキえのき
甘シャキえのきでした!
えのきは聞いたことがあるけど、「甘シャキえのきって何?」という方にご説明します。
「甘シャキえのき」というきのこは、野生種のえのきに近く、オルニチンが123〜149mg/100gも含まれています。
この数字は、しじみの70倍近くにもなる驚異的な数字なんです!
甘シャキえのきはその名のとおり、甘くてシャキシャキしているえのきで、お味噌汁に入れたり、オルニチンの豊富なヒラメと合わせたりと、料理に使いやすい食材なんです。
2位:ぶなしめじ
先ほどカリウム編で1位に輝いたぶなしめじがオルニチン編でも2位という結果になりました!
とても優秀なぶなしめじですね。
100gあたり140mgほどのオルニチンが含まれています。
しめじをたくさん食べて肝臓の働きをしっかりとサポートしていきましょう!
3位:霜降りひらたけ
霜降りひらたけが第3位で、100gあたり50mgのオルニチンが含まれています。
霜降りひらたけとは国内産のひらたけと西洋産のひらたけ属をかけ合わせて誕生したオリジナルのきのこを意味しています。
食味と食感を追及して生まれたもので、サクッと噛み切れそれでいて口の中にじゅわっとあふれ出すきのこの旨味が存在感の大きさを物語っています。

きのこでオルチニンを摂ることのメリット
それではきのこでオルチニンを摂取することのメリットとは何でしょうか?

しじみよりも効率的に摂取することができる!
しじみを食べることによってオルニチンを摂ることができるだけでなく、オルニチンと同様に肝臓の働きをサポートするとされる「タウリン」などの栄養素も摂取することができるというメリットがあります。
一方、きのこを食事に取り入れることで、オルニチンを摂取できるほか、GABAなどのアミノ酸や、さまざまな栄養素を摂ることができるというメリットがあります。
また、しじみよりきのこの方が料理に使いやすいということもあります。しじみは砂抜きなどの下準備が、人によっては手間に感じてしまいますが、きのこはアレンジもしやすく、インターネットなどでもさまざまなレシピを見つけることができます。
睡眠の質もあがる?
まだはっきりした理由は解明されていないようなのですが、オルニチンがノンレム睡眠を長くする理由は2つあると考えられています。
1つが、睡眠を妨げるストレスの軽減。もう1つが、睡眠に関わるホルモンの分泌を促進しているためと考えられているようです。
ノンレム睡眠の間には成長ホルモンが分泌され、子どもの体の成長だけではなく、大人でも新陳代謝の促進に役立ちます。
また、疲労回復や老廃物の代謝など、いわゆる「疲れが取れた」と感じることにもノンレム睡眠が関わっています。
睡眠の質を良くすることは、とても大事だと分かりますね!

栄養価の高いきのこ【エリタデニン編】
最後に、エリタデニンという栄養素を聞いたことはあるでしょうか?
エリタデニンとは、最初にしいたけから発見された化学物質で、アルカロイドの一種です。
現在ではさまざまな種類のきのこがスーパーに並びますが、このエリタデニンを含むのは、きのこの中でもしいたけとマッシュルームのみ。
さらに、マッシュルームにはごく少量しか含まれていないので、エリタデニンはしいたけ特有の成分ともいえます。
ということで、エリタデニン部門は・・・
独走の1位:しいたけ!
エリタデニンは数あるキノコ類の中でもシイタケに特異的に多く存在します!
他のきのこ類からはほぼ摂取することができないのでぜひしいたけを食して健康になってください!

しいたけからエリタデニンを摂ることのメリット
それではしいたけからエリタデニンを摂取するメリットをご紹介いたしましょう。

しいたけ特有のエリタデニンで血液サラサラ
エリタデニンは、生活習慣病の予防に役立つといわれる栄養素です。
特にしいたけの「かさ」に多く含まれ、悪玉コレステロールを減らしたり、血流をよくして血圧を正常に保ったりする働きが期待されています。
しいたけの名産地である静岡県伊豆市で、生産者の血管年齢を測ってみると、12人中10人が実年齢よりも血管年齢が若かったとのことです。
みなさんも、毎日の食事にしいたけを取り入れて、健康的な体づくりに役立ててみてはいかがでしょうか?

菌床しいたけを食べよう!

しいたけには原木しいたけと菌床しいたけがあり、この2種類の栽培方法が違うことで分けられています。
菌床しいたけはしいたけ独特のにおいが少なく、肉厚でジューシーなので、しいたけ嫌い克服にも繋がります。
ぜひ嫌いな方も食べてみてください!
【菌床しいたけと原木しいたけ】しいたけにも種類がある!しいたけ苦手も克服できるかも?
まとめ
いかがだったでしょうか。積極的に取り入れようと思ったきのこはありましたか?
個人的にオススメなのは、やはりしいたけです。
エリタデニンのように、他のきのこや食材にはあまり含まれていない成分があることからも、しいたけが特別に感じます。
「においが苦手」「食感が嫌だ」などの理由から、しいたけが苦手という人もいると思います。しかし、しいたけは品種や鮮度、調理方法などによって、香りや食感も変わります。
ぜひ一度、美味しいしいたけを食べて、しいたけ本来の旨味を味わってみてください。
広島県呉市広で育てている、あすなろのしいたけもぜひ食べてみてください。
農薬を使わず、菌床栽培で大切に育てた、肉厚でジューシーなしいたけです。豊かな香りと、ほんのりとした甘み、深いコクと旨味をお楽しみいただけます。
この機会に、きのこをたくさん食べて栄養をとりましょう★