
健康食材として有名な椎茸。「健康食材だから沢山食べても大丈夫!むしろ沢山食べた方が健康になれる!」そんな風に思ったことはありませんか?
実はこの考え、間違っています。
例えば糖分の摂り過ぎは『糖尿病』、塩分の摂り過ぎは『高血圧』の原因になりますよね。
健康食材の椎茸も例外ではありません。いくら健康食材でも、食べ過ぎると様々な体調不良の原因になることがあります。
この記事では、1日分の椎茸の摂取目安に加え、食べ過ぎるとどんな症状が現れるのか、また食べる時の注意点についても分かりやすく解説します。
みなさんも、椎茸を正しく食べて、健康的な食生活を送りましょう。
椎茸の食べ過ぎで起こる様々な症状
椎茸は、美味しさと豊富な栄養を持ち合わせているため、ついつい食べ過ぎてしまいます。
しかし、食べ過ぎると体調不良を起こしたり、アレルギーの原因になることも。
まずは、椎茸の食べ過ぎが引き起こす身体への影響を見ていきましょう。

①下痢・腹痛・胃痛
椎茸には、「食物繊維」が豊富に含まれており、その中にも「水溶性食物繊維」(水に溶けやすい)と「不溶性食物繊維」(水に溶けにくい)の2種類があります。
「水溶性食物繊維」は、腸内のビフィズス菌を増やす効果があり、「不溶性食物繊維」は、排便を促す効果があります。そのため、「食物繊維」を摂取すると便秘が解消すると言われています。
しかし、大量に食べ過ぎると、「食物繊維」の働きによって腸が過剰に刺激され、消化が追いつかなくなることがあります。
これが、下痢・腹痛・胃痛の原因です。
特に、元々お腹の弱い方は食べ過ぎには注意してください。

②吐き気
椎茸には、アミノ酸の一種である「チロシン」と「レナシン」という栄養成分が含まれています。
「チロシン」と「レナシン」には毒性はなく、摂取しても安全とされており、集中力やモチベーションアップの効果もあるとされています。
しかし、これらを多く含む食材を食べ過ぎると副作用として吐き気を催します
そして、椎茸の場合は吐き気と同時に、唇が腫れたり、手足に湿疹が現れます。
摂取中に吐き気を感じた時は、即座に摂取を中止してください。
そして、こういった症状が現れた場合には、速やかに病院(アレルギー科)を受診することをお勧めします。
小さなお子さまの場合は、小児科を受診するようにしてください。

③尿酸値の上昇
これは、椎茸に含まれる「プリン体」の過剰摂取によって起こります。
「プリン体」を摂取すると、体内で尿酸という物質が多く作り出されます。そこから、『高尿酸値血症』になり、痛風や腎障害などの病気の原因となります。
男女問わず1日のプリン体摂取量の上限は400mgとされており、これを乾燥椎茸で計算すると100gでこの値に達してしまうと言われています。
しかし、「プリン体」は水に溶けやすい特性があり、乾燥椎茸は水で戻すことで摂取量がかなり軽減されます。
また、出汁として使用する際は、椎茸出汁と昆布出汁と混ぜ合わせて使用するのがお勧めです。

④低血糖
椎茸には「エリタデニン」という栄養成分が含まれており、これは他のキノコにはなく、椎茸特有の成分です。
「エリタデニン」は、悪玉値コレステロールを下げ、善玉コレステロール値を上げる効果があります。血管への負担が減るため、血圧は低くなります。
しかし、「エリタデニン」を過剰摂取すると、今度は血圧を下げ過ぎてしまいます。この状態を『低血糖』と呼びます。
低血糖の状態になると、発汗・震え・脱力感・眩暈などの症状が現れます。
こういった症状が現れた場合は、ブドウ糖(飴や砂糖)を摂取し、安静にしましょう。それに併せて、病院への受診もお勧めします。

椎茸によるアレルギー『椎茸皮膚炎』
みなさん、『椎茸皮膚炎』という言葉聞いたことがありますか。
椎茸皮膚炎とは、椎茸を摂取したことで起こるアレルギーの一種です。
椎茸を摂取してから1~3日後に激しい痒みとともに、ひっかいた痕に一致して全身に線状の発赤が出現する皮膚炎です。蕁麻疹に似た症状がみられます。
主に、抗ヒスタミン薬とステロイド剤治療によって治ります。薬の投与後は、完治まで約1~2週間ほどかかります。
『椎茸皮膚炎』にかかるのは1度きりで、2度かかるのは稀なケースとされていますが、解明されてない部分も多いため十分注意をしてください。

『椎茸皮膚炎』の原因
はっきりと解明はされていませんが、椎茸に含まれる「レンチナン」という物質が原因でアレルギー症状が起こるのではとされています。
これは、レンチナンを含まれた抗がん剤を投与した患者が『椎茸皮膚炎』に似た症状を発症したことから、仮説が立てられました。
そして、椎茸とアルコールを同時摂取すると発症率が上がるというデータもあるそうです。
『椎茸皮膚炎』は、食べた量に関係なく起こるため、決して食べ過ぎだけが原因で起こるものではありません。
1日の椎茸摂取量はどのくらい?
さて、本題に入りますが、椎茸の適量ってみなさんどれくらいかご存知ですか?
椎茸の良い所だけを吸収できる目安が実はあるんです。

大人は「2個」で子供は「3個」
1日の椎茸摂取量の目安は、大人が「2個」(60g)で、子供が「3個」(90g)が一番適切な量としています。
大人の場合、椎茸の色々な成分が心臓や血管の病気の予防に役立つとされていて、特に暴飲暴食をしてしまう人や食事が乱れがちな方はぜひ椎茸を日々の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。
子供の場合は、椎茸に含まれる成長期には欠かせないカルシウムの吸収を助ける「ビタミンD」が役立ちます。
成長中の子供にとって、骨や歯を作るカルシウムの吸収はとても大切です。つまり、子供は大人よりも多く摂取する必要があるという訳です。
また、「ビタミンD」には、脳神経の発達を促す作用もあるので、子供のイライラ予防やモチベーションアップには効果的な食材とされています。

赤ちゃんは「1個」で妊婦さんは「3個」
赤ちゃんと妊婦さんの場合、1日の椎茸摂取量の目安は、赤ちゃんが「1個」(30g)で、妊婦さんが「3個」(90g)が一番適切な量としています。
赤ちゃんの場合、椎茸にはさまざまな栄養素が豊富に含まれているので、健康に育ってもらう為にも取り入れていきたい食材です。離乳食の際には、細かくみじん切りして使用して下さい。
妊婦さんの場合は、出産時の体重増加のリスクを下げる為にも椎茸が良いとされています。また、椎茸に含まれる「ビタミンD」は胎児の成長をスムーズにすると言われています。
さらに、細胞の生産と再生を助けてくれる「葉酸」が豊富に含まれている他、DNAや赤血球をつくる働きもあり、これらは胎児の成長には必要不可欠の栄養素とされています。

<注意>椎茸は生や半生で食べないでください
ここで注意してほしいことは、「椎茸を生で食べない!」ということです。
きのこの栽培場などで採れたてで食べれるという場合は別ですが、基本スーパーなどで売っているものは少なからず時間が経っています。もし、生や半生で口にしてしまうと、『椎茸皮膚炎』の症状が現れる可能性があります。
『椎茸皮膚炎』がアナフィラキシーショックなどの重篤なアレルギー症状を引き起こすことはありませんが、完治までに1~2週間かかりその間は激しい痒みを伴います。
なので、椎茸は必ず加熱して摂取して下さいね。

正しい摂取で得られる椎茸の素晴らしい効果
ここまでの話だと、椎茸は危険な食材という印象が強いかも知れませんが、元々「健康食材」として呼び声が高いことを忘れてしまっては勿体ないです。
正しい摂取をすれば、椎茸の素晴らしい効果は最大限に発揮されます。
一つの食材でたくさんの効果が得られるなんて、少し得した気分にもなれますね。
みなさんの毎日の食卓に椎茸を推奨します!

免疫力アップ
椎茸に含まれる「食物繊維」は、腸内環境を整える働きがあります。
そして、食物繊維は「ビフィズス菌」を増やす働きもあり、ビフィズス菌が増えると、体外から侵入してきたウイルスや病原体を退治する力が高まります。
そのため、食中毒や風邪にかかりにくくなり、病気予防に繋がっていきます。
また、免疫細胞のはたらきを活性化させる効果があると言われる「β-グルガン」が、しいたけには豊富に含まれており、がんの繫殖を抑えたりする効果も期待できるとも言われています。

血圧やコレステロール値の抑制
椎茸に含まれる「エリタデニン」は、椎茸特有の成分です。
この成分には、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きがあるとされています。
善玉コレステロールが増えることで、血液の流れが良くなり、血管への負担を軽減する効果が期待できます。
それにより、脳卒中や脳梗塞、また動脈硬化や高血圧の予防にも繋がります。
また、椎茸にはビタミンDも豊富に含まれているため、骨粗鬆症の予防にも役立ちます。
健康な体を維持するためには、丈夫な骨を保つことがとても大切です。
毎日の食生活に、健康食材である椎茸をぜひ取り入れてみてください。

ダイエット効果
椎茸は低カロリーであることから、「ダイエット食材」としても効果を発揮します。
椎茸に含まれる食物繊維は腸の動きを活発にし、腸内環境を整える効果が期待できます。
また、腸内のビフィズス菌を増やす働きがあるとされており、腸内環境が整うことで老廃物が排出されやすくなり、血液の巡りもスムーズになると考えられています。
ただし、椎茸は「油を吸収しやすい」食材でもあります。そのため、食べ過ぎには注意し、スープや煮物など油を控えた調理法で取り入れるのがおすすめです。
さらに、食物繊維による便通改善も期待できるため、ダイエット中の食事にも取り入れやすい食材といえるでしょう。

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まとめ
●1日の椎茸摂取量の目安は
・大人は「2個」で子供は「3個」
・赤ちゃんは「1個」で妊婦さんは「3個」
●椎茸は生で食べない
●適切な摂取量で椎茸の素晴らしい効果が得られる
どんなにヘルシーで健康食材の椎茸でも、食べ過ぎるとかえって体に負担をかけてしまうことがあります。
椎茸は、適切な量を守って食べることで、豊富な栄養と様々な健康効果を十分に活かすことができます。
毎日の食卓に、おいしく健康的な椎茸を取り入れてみてはいかがでしょうか。


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